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三津の口が急に悪くなり入江は口を半開き

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三津の口が急に悪くなり入江は口を半開き

三津の口が急に悪くなり入江は口を半開きにしたまま淡々と言葉を並べる三津を見ていた。

 

 

「武士って言うか男の人?別に男の人でも痛けりゃ痛いって言えばいいし泣きたきゃ泣けばいいし,誉れか何かは知らんけど切腹なんか阿呆らしいし,それよりもどんなに不恰好でも生きてた方がいいし。」

 

 

「私は説教されてるの?」

 

 

入江の問いかけに返事もせず三津は一方的に喋り続けた。【BOTOX 美容】 收鼻翼、去除眉心紋療程資訊 - Cutis

 

 

「吉田さんかてホンマに勝手!私の事好きって言ってた癖に,置いて逝かへん言うた癖に,最後は杉山さんとの約束優先したでしょ?えっ私吉田さんに振られたって事ですよね?」

 

 

「あ,愚痴なのね。」

 

 

いいよ聞くよと微笑んで握っていた手を引いて胡座をかいた上に頬杖をついた。

 

 

「好きって言いながら振っといて,それでも来世は一緒になろうってどんだけ勝手なん?ホンマに……勝手っ!」

 

 

言葉と共にぼたぼたと涙が落ちた。

 

 

「ごめんなさい……。泣きたくないんですけど,やっぱりまだ……気持ちの整理が……。」

 

 

入江は腰を上げて膝で立ち,三津の頭を優しく撫でてそのまま両腕で包み込んだ。

 

 

「えぇ……分かりますよ。もっと辛いと言ってもいいのにそう言わせてあげられない状況を作ってしまい申し訳ない……。」

 

 

三津は腕の中で首を横に振った。

 

 

「入江さんは?入江さんも言うたらいい。思ってるホンマの事。言わな分からん……

今日は……ただ一緒に居たいだけならそれでいいですけど,でも溜めてるだけやと何も変わりませんよ。

私も新ちゃんの時そうやった。吐き出さんと苦しいだけ。」

 

 

泣いてぐちゃぐちゃなこの顔を笑われてもかまわない。入江が本心で笑ってくれたらそれでいい。顔を上げてじっと目を見て話を続けた。

 

 

「私新ちゃんが死んで生きる意味なくて,おまけに新ちゃんの妹にもそのあと追わせて亡くしてもて,何度も死にたいって思いながら無理して生きて。

 

嫌な事に蓋してきたけど,それをちゃんと吐き出せるようになって楽になったんです。

 

今回も別れがあって苦しくてしんどいけど,でもまだこうしておれるのは入江さんやみんなが居てくれるから。

 

だから入江さんにも楽になって欲しい。吐き出して欲しい。」

 

 

涙ながらに訴えた三津の目には観念したように笑う入江の顔が映っていた。

 

 

「そりゃ辛いですよ。喧嘩したり馬鹿騒ぎしたり真剣に語り合ったりしてきましたから。稔麿とは。」

 

 

入江はぽつりぽつりと吐き出しはじめた。「本当は後悔してる。あの時引き止めれば良かったって。もう遅いのにずっとそれが頭から離れない。

それでも周りはもう次へと動いていて感傷に浸る間もなくて……。いや,浸らずに次へ目を移した方が楽なのだと思っていた。だけど心が伴わないんだ。」

 

 

入江の声が震えてやがてすすり泣く声に変わった。三津は子供をあやす様に入江の背中を擦った。

 

 

「松陰先生の時と同じだ……。気持ちを置いてけぼりにして次へ向かう。抜け落ちた気持ちを見て見ぬふりして。行かなきゃいけなかった……。」

 

 

泣き言を言ってる場合じゃない。仇を取るんだ。悲しむんじゃない。それを糧に,動力にして突き進むしかないと思っていた。

そんな入江に三津はさらに促す。

 

 

「武士として,男として弱音を吐きたくないとか思ってるならそんな考え捨ててください。さっきも言いました。その考え面倒臭いんです。

男ならはっきりきっぱり言ってください。」

 

 

『そうじゃなかったのか……。素直に辛いと吐き出せば良かったのか……。』

 

 

それが出来る環境にいたならこんな精神状態にはならなかっただろうなと入江は三津の肩に顔を埋めて笑った。

 

 

『だから武士は……男は面倒臭い……そうか……。』

 

 

確かに男として本来なら女に縋りついて泣くような真似はしたくないと思う。でも三津はそれも馬鹿な考えだと否定してくれるようだ。

 

 

「いつまでも引きずって,その挙句に縋りついて泣くような男を女々しいと軽蔑しませんか?」

 

 

「しませんよ。そうやって気にしてうじうじしたまんま自分の殻に閉じこもるような人なら嫌ですけど。

でも恥を忍んで本当の自分を見せられる人は強い人やと思います。だからその姿を私に見せてくれた入江さんは強い人です。」

 

 

こんな情けない姿晒して何が強いだくそったれ。そんな悪態を心の中でついたけど,それとは裏腹に本当は凄く嬉しかった。

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